施政方針及び予算の大綱について <平成15年3月3日> 平成15年度当初予算案をはじめ、諸議案の審議をお願いするに当たり、施政方針と予算の大綱について御説明します。 政治にとって何が大切か。それは「信頼」であります。市民の信頼がなければ何事もできません。特にこの厳しい経済財政状況の中で、将来の世代に負担を残さないために、前例や慣行にとらわれず思い切った改革を行わなければなりません。市民に負担をお願いすることや一部地域に御迷惑をおかけすることもあります。こうした場合にも、一部の利益ではなく、市民全体の幸福のために仕事をするという基本線を忘れることなく、市民の声に耳を傾け、誠意をもって説明すれば、必ずや理解していただける、責任ある市民として共に考え、行動していただけると信じています。言い換えれば、まちづくりという共通の目標に向かって本音で議論することができる政治が必要だと思います。市民と行政の信頼を取り戻し、より確固としたものにするために、今一度原点に立ち返り、他の誰でもない市民のために政治があるという基本理念に立ち、市民と職員五つのかけ橋「公平、サービス、効率、参画、行動」を行動指針として高く掲げ、これを逐次具体化していきます。 最近、全国で公共事業に関する不正行為により、議員や首長などが逮捕されるという事件が続発しています。岩国ではこのような事件を決して起こさないよう、一昨年制定した「行政執行基本条例」の趣旨を踏まえ、「公平・公正」な行政を徹底していきます。そのための第一弾として、先般「個別要望等処理要領」を策定しました。政治家、団体等外部からの陳情や要望、口利き、あっせんなどをすべて文書に記録し、組織として対処方針を決定することになります。文書は情報公開の対象とします。 また、地元企業優先発注の原則を保持しながら、談合などを排除した適切な入札や契約が行われるよう、入札制度等の抜本的改革を行いたい。すでに庁内にそのためのプロジェクトチームを設置しました。 そして、今後の市政運営のもう一つの大きな柱として、「市民参画」の一層の推進を挙げたい。その具体的な舞台として、各種委員会や審議会等を整理統合して新たに市民会議をつくります。重要な政策については必ず事前にその意見を聴くこととし、また、市民会議自ら政策提言を行うことができるものにしたいと思います。 併せて重要な政策については、事前に原案を公表し、幅広く市民の意見を聴くパブリックコメント(市民提言)制度も導入します。 さらに、岩国の将来を決める重大な問題で、市民の意見が真っ二つに割れているような場合に、直接民意を問う手段として、住民投票制度の導入も検討していきます。 次に、現在の重要政策につき御説明します。 第一は、市町村合併です。昨年11月以来、岩国広域の7市町村で構成される「岩国地域市町村合併調査検討協議会」において、合併の方式、新庁舎の位置、新市の名称などの重要な事項の検討や各種事務事業の調整、新しいまちのビジョンづくりなどを行ってきました。この度、大筋の協議が整い、今議会において御承認がいただければ、4月から法定合併協議会を立ち上げたいと考えています。生活圏や経済圏の拡大や地方分権が急速に進展する中で、狭い地域がばらばらに分れていては、決して将来の発展は望めません。それぞれの地域の利害を超えて、一緒に手を取り合って協力していく必要があります。残念ながら、いまだに玖珂町と和木町が合併の議論に参加していません。両町には、一日も早くこの輪の中に加わっていただくようお願いしていきます。 第二に、岩国基地の民間空港早期再開についてです。この度、平成15年度防衛施設庁予算に「岩国飛行場軍民共用化に係る適地調査」が計上され、さらに、先月には、日米合同委員会の施設調整部会において、岩国飛行場の民間空港再開問題の具体的な協議、検討を始めることが決定され、早速その第1回の会合が、日本側から防衛施設庁及び外務省、アメリカ側から在日アメリカ軍司令部及びアメリカ大使館の関係者が出席して開催されました。我々の長年の夢が、いよいよ実現に向けて大きく一歩を踏み出しました。まだまだ解決すべき課題は多いと思いますが、一日でも早く日米両国間の合意がなされるよう全力で取り組んでいく決意です。 第三に、少子・高齢化対策についてです。一生の間に一人の女性が生む子供の数を表す合計特殊出生率が下がりつづけていますが、この波を少しでも押しとどめる必要があります。今回、新たに病後児保育の開始や乳幼児医療費助成の対象年齢の拡大などの対策を実施することにしていますが、平成14年度策定する「児童育成計画」を今後の指針として、母親が安心して子どもを生み育てることができ、子供たちが元気で活き活きと成長する環境の整備を政策の最重点課題として取り組みます。 第四に、雇用・経済対策があります。職を探している人一人に対して何人の求人があるかを示す有効求人倍率が「1」を大きく割り込み、失業率も5%を超え戦後最悪の状況が続いています。加えて、新規学校卒業者など若者の就職が非常に厳しくなっています。国や県の支援を受けて、引き続き緊急雇用対策として、教育、環境、商店街活性化対策などを重点に、合計約130人の雇用創出を行います。さらに、新規学校卒業者など未就職の若者を、市役所の臨時職員として、新たに枠を設けて優先的に採用する予定です。さらに、産業界との意見交換を行いながら、ベンチャーなどの起業支援や、新規投資の奨励策なども検討していきます。 第五に、文化とその中心である錦帯橋についてふれます。「平成の架け替え」も、平成15年度には全ての工事が終了し、来年3月下旬には、完成の式典と渡り初め、そして盛大なイベントを計画したいと思います。企画から実施にいたるまで市民の皆さんと一緒に盛り上げたいと考えています。また、錦帯橋を核とした横山や岩国地区の歴史や伝統、自然風土を活かした岩国の文化の方向性について、顧問の澄川喜一先生に時間を超えた大きな絵を描いていただき、「文化」を将来にわたるまちづくりの大きな柱の一つにします。 また、新庁舎につきましては、市民の利便性の向上、災害時における十分な安全性の確保等を基本理念とし、平成14年度に基本構想を策定しましたが、平成15年度から基本設計に取りかかります。引き続き、国の補助や基金の造成など財源の確保に努め、順調に進めば平成20年度頃の完成を目指したいと思います。 次に、平成15年度予算につきまして御説明します。 国全体がこれまで経験したことの無いデフレ不況にあえぐ中、岩国市においても税収の落ち込みが大きく、依然として厳しい財政運営を迫られています。「入るを量りて、出づるを制す」という精神の下に、行政改革の推進と歳出の徹底した見直しにより、メリハリをつけた予算編成を行いました。 一般職員の退職手当を除く人件費は、14年度に人事院勧告始まって以来初めての職員給料のマイナス勧告を受けたことと、職員数の減員に取り組んだことにより、平成14年度当初予算に比べ1.0%の減少、金額にして約7,000万円の減額となっています。 投資的経費につきましては、総合計画に基づく「実施計画」により、例外を設けることなく、事業の効果や緊急性などの観点から厳格に優先順位をつけました。また、市債の借り入れにも引き続き厳しい制限を設けました。 一方、将来への備えとして必要な庁舎整備基金や退職手当基金などには、必要な額を計上するとともに、赤字の特別会計には、「財政健全化計画」に基づく計画的な繰出しを行うなど会計の健全化に努めています。 以上の基本方針により予算編成を行った結果、平成15年度の一般会計予算の総額は、389億5,300万円となり、平成14年度当初予算に比べ2.5%減で、前年度に引き続き400億円の大台を割り込むことになりました。また、特別会計につきましては、12会計の合計で357億3,640万円となり、介護保険特別会計の伸びにより、平成14年度当初予算に比べ1.9%の増加となっています。 次に平成15年度一般会計の各諸施策について、総合計画「ゆめわくいわくに21」のまちづくり5つの重点プランに沿って御説明します。 「安心のまちゆめわくプラン」では、少子・高齢化が進む中、市民だれもが健康で安心して暮らせる体制の充実を図ります。 まず、障害者の福祉サービスが、措置費制度から利用者自らが、サービスと事業者を選択する支援費制度へと大きく変わりました。これにより、利用者が適切なサービスを受けることができるよう、充分な情報を提供するなど支援体制を整備していきます。また、社会福祉法人ビタ・フェリーチェが計画している精神障害者の日常生活の支援や相談、地域交流などを行う「精神障害者地域生活支援センター」の建設費の補助金を計上しています。 また、限られた財源を福祉の充実などに有効に活用するために、市営バスの老人優待パス制度の見直しを行います。10月1日より、130円区間を超えて乗車される場合は、70歳以上の方全員に、100円の自己負担をお願いします。 子育て支援については、少子化が進む中、安心して子育てができる環境を整えるため、新たに乳幼児健康支援一時預かり事業として病後児保育を実施します。これは、病気の回復期にある乳幼児で、集団保育が困難な場合に一時的に実施するもので、保護者の子育てと就労の両立を支援し、乳幼児の健全な育成に寄与するものです。また、児童環境づくり推進事業の新たな取り組みとして、子育て支援総合コーディネーターを配置し子育てについての情報提供や相談を行う、子育て支援総合サービス提供事業を実施します。学童保育については、新たに装港放課後児童教室を開設します。 さらに、乳幼児医療費助成制度を少子化対策の観点から大幅に見直し、外来医療費の助成対象年齢を3歳未満から、5歳未満へと拡大します。16年度には、さらに就学年齢未満へと拡大する予定です。 また、平成17年度から平成26年度の間を対象にした、市民一人一人が主体的に取り組む健康づくり運動を総合的に推進するための「健康づくり計画」と、平成17年度から平成21年度の間を対象にした、住民の生活課題を地域住民が主体となり解決することを目的とした「地域福祉計画」を策定します。 次に、多くの市民の願いであったリハビリテーション施設が、岩国市医療センター医師会病院に併設する形で建設される運びになり、施設整備に対する補助金を計上しています。この施設は、急性期から維持期までの一貫したリハビリテーション医療を提供するものであり、岩国圏域の医療体制を大きく充実させるものです。 そのほか、災害に強いまちづくりの一環として、他の施設整備に優先して小中学校の施設の耐震診断を三年間で行います。供用会館についても、リニューアル調査事業の中でまず耐震診断を行います。 「快適なまちゆめわくプラン」では、豊かで美しい自然環境と調和した快適な住環境の整備と、環境に配慮した循環型社会を目指します。 生ごみの減量化と、きらら博で行った生ごみの堆肥化実証実験の成果を生かし、商店街や大規模校から排出される生ごみを堆肥化し、それを利用し地域内で農作物の生産、販売、消費などを行う地域内循環システムを構築する、生ごみリサイクルシステム構築モデル事業の実施を予定しています。 また、行政サービス等による環境負荷の軽減、発生予防などを図るため、環境への影響の管理に関する国際規格であるISO14001の取得を目指し、職員による環境マネージメントシステムの構築、運営、認証取得に要する経費を計上しています。 次に、既設ポンプ場の老朽化と市街地化に伴う能力不足を解消するための愛宕地区排水施設改修事業につき、詳細設計を実施します。また、地元からの要望が強い横山ポンプ場についても、施設の信頼性を高めるため、ポンプ場の設備の改築を行います。 また、良好な生活環境を確保するため、通津北開作、関戸などの街区公園の整備を進めます。 「活力のまちゆめわくプラン」では、都市基盤や産業基盤を強化し、経済の活性化を図ります。 まず、岩国地域の経済活性化の起爆剤となる岩国基地民間空港早期再開については、防衛施設庁の平成15年度予算において、ターミナルビルや駐機場など民間空港の所要施設の適地調査等を実施するための「岩国飛行場軍民共用化に係る適地調査」として約1,300万円が計上されました。さらに、日米合同委員会施設特別委員会の施設調整部会において、民間空港再開問題の具体的な協議、検討が開始されるなど大きく前進をみました。今後も、早期の民間空港再開の実現を目指し、県と共同で国に対して強力に要請していきます。 次に、道路については、国施行の岩国南道路や岩国大竹道路、県施行の都市計画道路牛野谷線など幹線道路の整備が進められていますが、これらの道路に連絡する市道を中心に、用地買収や改良などの整備を行います。 また、本市の中心市街地である岩国駅周辺の麻里布地区に賑わいを取り戻し、岩国地域経済の活性化を促進するため、TMO組織である「麻里布まちづくり工房」の運営を支援します。 なお、現在の厳しい雇用情勢に対応するため、専門の労働相談窓口を設け、幅広く労働問題について労働者や中小企業の担当者からの相談を受ける労働相談員を設置します。また、公的部門における緊急かつ臨時的な雇用の創出を目的につくられた、緊急地域雇用創出特別基金制度を活用して、15年度では麻里布まちづくり工房活性化事業等11事業分、約130人の雇用の創出を図り、特に教育の分野に重点的に活用しています。さらに、市の臨時職員の採用についても、希望をもって社会に巣立つ若者を応援する意味から、市内に在住する新卒未就職者を、できる限り優先的に取り扱います。 また、地元からの強い要望があります、JR山陽線の装束地区への新駅建設の調査費を計上しています。 市町村合併につきましては、行財政基盤を強化し、県東部地区の中核となるまちづくりを目指すため、岩国地域合併協議会へ負担金を計上しています。 「感動のまちゆめわくプラン」では、教育環境の充実と、「感動とよろこび」を与える心の教育を進めるとともに、多様な学習ニーズに対応した生涯教育やボランティア活動への支援などの体制を充実します。 まず、学級崩壊やいじめ、不登校などを、きめ細かな指導により未然に防ぐため、楽しい学び舎づくり推進事業として、小学1年生に引き続き、2年生の多人数学級がある小学校3校にも新たに指導助手を配置します。 不登校児童生徒への対応としては、教育センターにおいて引き続き不登校児童生徒対策事業を実施します。 また、「総合的な学習の時間」の内容の充実を図るため、小学校の教諭を対象に英会話の研修を計画しております。 国際交流については、姉妹都市との友好交流事業として、岩国市・エベレット市姉妹都市提携40周年記念事業としての親善訪問を行い、エベレットコミュニティカレッジの日本庭園内に、錦帯橋の解体材を利用し「姉妹都市友好記念橋」を製作します。また、中国杭州市にある錦帯橋との姉妹橋縁組に向けて、実務的な交渉を行うため、杭州市を訪問する予定です。 また、生涯学習については、「いつでも、どこでも、だれでも、なんでも」学習できるよう、各種の講座を、公民館や図書館、スポーツ施設その他の施設において開催するなど、学習の機会を積極的に提供します。 子どもたちに大好評の「科学の祭典」を、多くのボランティアに支えられて開催していますが、子どもたちに科学の面白さや楽しさがもっと体験できるよう、さらに内容を充実していきたいと思います。 さらに、社会教育関係団体やボランティア団体などの活動を支援している「いわくに市民活動支援センター」の利用促進を図るともに、NPO・市民活動団体のリーダーを養成する「市民活動サポート講座」を引き続き開催します。 「魅力のまちゆめわくプラン」では、岩国市の貴重な文化遺産を守り育てるとともに、これからの時代にふさわしい新たな文化の創出を支援し、魅力あるまちをつくります。 まず、三年目を迎えた、錦帯橋架け替えについては、「世界に誇る木組みの技」をキャッチフレーズに全国にPRしてきましたが、いよいよ15年度には終了します。最後の架替工事を観光資源として、ポスターの掲示や写真コンテストの開催などの事業を行い、岩国の魅力のPRに努めます。また、今年のNHKの大河ドラマは、吉川英治原作の「武蔵」です。この中で、岩国にゆかりのある佐々木小次郎が登場しています。小次郎と錦帯橋をセットにして全国に発信していきます。 錦帯橋周辺の景観保全については、桜を計画的に植栽するサクラ保存事業や緊急雇用事業を活用し、桜や紅葉などの古木の維持保存を行う景観保全事業、錦帯橋周辺を清掃し美観を保つ美化対策事業などを継続して行います。 芸術文化の振興については、市民の芸術・文化への参加と交流を図る野外型文化祭「アートフェスタいわくに」や野外コンサート「錦川トワイライトコンサート」を開催するほか、市民に優れた芸術文化に触れ合う機会を提供している市民芸術祭も引き続き開催します。 また、歴史的な町並の残る岩国地区において、歴史的資産を活かしたまちづくりを進めるため、ワークショップの開催や「重要伝統的建造物群保存地区」の指定に向けた建造物等の調査を実施します。 そのほか、市民に市政に関する情報を積極的に提供するため、岩国市のホームページの充実や、地元ケーブルテレビを通じての市政番組「かけはし」の制作・放送を継続します。 新庁舎については、14年度に策定した「岩国市新庁舎建設基本構想」にそって整備を進めていきます。この中では、規模を23,000u、総事業費を約104億円と試算しており、国の補助を受け、15年度は、基本設計を行います。 また、国の文書の電子化(LGWAN)と情報公開に対応するため、現在の文書の保存管理事務を改善し、国のガイドラインに合わせた分類基準による文書分類、保存形態の再構築を行う、文書管理改善事業を実施します。 次に、歳入について、主なものを御説明します。 市税は、14年度当初予算に比べ4.0%減の150億7,000万円を計上しています。これは、長引く不況から個人所得の減収により個人市民税が2億6,000万円、固定資産税は、デフレ傾向の中での評価替えにより4億3,000万円と大幅な減収を見込まざるを得ない状況となったことが主な要因です。 利子割交付金は、昨今の低金利の影響により、14年度当初予算に比べ、半減の1億1,000万円を計上しています。 国有提供施設等所在市助成交付金は、14年度実績額を参考に推計した収入見込み額14億100万円を計上しています。 地方交付税は、国の予算を見据え14年度当初予算に比べ、2.3%減の42億5,000万円を見込んでいます。 国庫支出金につきましては、14年度当初予算に比べ、6.8%増の43億1,222万円を計上しています。 市債につきましては、14年度当初予算に比べ、31.7%増の46億6,970万円を見込んでいますが、借換債を9億9,850万円、臨時財政対策債及び減税補てん債を21億7,500万円計上していますので、これらを除く市債は、14億9,620万円と大きく抑制しています。 なお、財源不足を補うため、財政調整基金を3億円、減債基金を4億7000万円、それぞれ取り崩しています。 次に、第2表債務負担行為について御説明します。 リハビリテーション施設整備費補助金ですが、これは、岩国市医療センター医師会病院に併設する形で建設されるリハビリテーション施設の整備に対する補助金を4年分割で補助するものです。 ISO14001取得事業につきましては、資格取得に2年の期間を要するため設定するものです。 地方特定道路整備事業(楠中津線)は、都市計画道路楠中津線改良事業用地を先行取得するため、設定するものです。 既設高台団地直結給水切換えに伴う資金の融通に係る融資機関に対する利子補給金及び損失補償につきましては、平成15年度に融資額1,300万円を限度として利子補給及び損失補償を行うため、設定するものです。 農漁業近代化資金の融通に係る融資機関に対する利子補給金につきましては、平成15年度に融資額6,000万円を限度として利子補給を行うため、設定するものです。 岩国市土地開発公社に対する債務保証については、公共用地取得事業等に関して27億円を限度とする借入金等に対する債務保証を行うほか、一般国道2号改築(岩国大竹道路)用地取得事業に関して、5億円を限度とする借入金等に対する債務保証を行うため、設定するものです。 愛宕山新住宅市街地開発事業に係る損失補償につきましては、平成15年度に予定されている工事費等の借入金9億円とその利子に対して、山口県と岩国市で損失補償を行うため、設定するものです。 次に、特別会計の各予算について御説明します。 市場事業特別会計は、小売市場及び卸売市場の管理運営に要する経費を計上し、予算規模は、35億5,650万円となっています。なお、一般会計からの繰入金は、5億3,589万3千円を計上しています。 国民健康保険特別会計は、平成14年10月に医療制度が改正され、収支に改善が見込まれることから、平均世帯で保険料を約1,000円、率にして0.7%引き下げます。これにより、保険給付費、老人保健拠出金、介護納付金などを計上した予算規模は、94億7,650万円となっています。なお、一般会計からの繰入金は、8億6,335万9千円を計上しています。 観光施設運営事業特別会計は、岩国城及びロープウェーの管理に要する経費を計上し、予算規模は、1億4,940万円となっています。15年度は、ロープウェー山麓駅身障者用トイレを、人口肛門・膀胱装着者が利用できるオストメイト対応に改修する工事費等を計上しています。 錦帯橋管理特別会計は、錦帯橋の管理に要する経費及び架替事業費を計上し、予算規模は、3億9,350万円となっています。なお、架替事業は、15年度が最終年となり、第一橋と第二橋の架替工事を行います。また、架替事業に充当するため、市債を1億円計上しています。 交通災害共済事業特別会計は、交通災害共済見舞金の事業運営に係る経費を計上し、予算規模は、4,170万円となっています。 簡易水道事業特別会計は、柱島3島、黒磯団地、浪の浦団地、小瀬及び阿品地区の簡易水道の管理運営に要する経費を計上し、予算規模は、1億6,100万円となっています。その中で、浪の浦団地簡易水道を水道局へ移管する際の事業費として1億325万円計上しています。なお、赤字の補てん分として一般会計からの繰入金を、1,000万円を計上しています。 公共下水道事業特別会計は、一文字処理区内において、法律の規定に基づく一文字終末処理場への全窒素・全リン自動測定器設置工事費、今津・室の木・装束分区の管きょ工事費などを計上するほか、尾津処理区内においては、尾津1号汚水幹線管きょ工事費、尾津浄化センター造成工事費などを計上し、予算規模は、43億8,800万円となっています。一般会計からの繰入金は、15年度から1億円増額した14億円を計上し、会計の健全化を図ります。 第2表債務負担行為は、水洗便所改造資金の融通に係る融資機関に対する利子補給金及び金融機関が水洗便所改造資金として貸し付けた貸付金に対する損失補償について、平成15年度に融資額1,500万円を限度として利子補給及び損失補償を行うため、設定するものです。 平田梅が丘団地管理事業特別会計は、平田梅が丘団地の専用上下水道の管理運営に要する経費を計上し、予算規模は、6,900万円となっています。今年度は、下水道管理施設の補修工事を予定しています。 土地取得事業特別会計は、公共用地取得について効果的な運用を図るため、土地開発基金繰入金を財源として、公共用地の先行取得及び代替地の取得に要する経費を計上し、予算規模は、14年度同額の6億100万円となっています。 老人保健特別会計は、70歳以上の高齢者及び65歳から69歳までの高齢者で、障害の認定を受けた方に対する医療費などを計上するもので、予算規模は、114億3,190万円となっています。なお、一般会計からの繰入金は、6億9,598万4千円を計上しています。 小規模下水道事業特別会計は、門前町四丁目地内の小規模下水道の管理運営に要する経費を計上し、予算規模は、570万円となっています。 介護保険特別会計は、三年ごとの保険料の見直しにより15年度からの保険料は、月600円増加しますが、新たに生活困窮者などを対象にした保険料の減免制度を設けるなど低所得者に配慮しております。これらにより、65歳以上の高齢者及び40歳から64歳までの特定疾病の対象者で認定を受けた方に対する介護サービス給付費、支援サービス給付費などを計上した予算規模は、54億6,220万円となっています。なお、一般会計からの繰入金は、7億6,557万5千円を計上しています。 以上、平成15年度の施政方針及び予算の大綱について、その概要を御説明しました。よろしく御審議の上、御承認くださいますようお願いします。