廃棄物減量等推進審議会答申       平成13年8月24日、廃棄物減量等推進審議会(会長濱田俊彦)より、次の通り答申がなされた。この趣旨を尊重して、ごみ収集の効率化とその減量化のために、粗大ごみと一般ごみの有料化などにつき早急に検討を進め、来年4月1日から実施したい。                     岩国市のごみ処理対策について(答申) 平成13年6月8日に諮問のありました岩国市のごみ処理対策について本審議会で審議した結果、以下のとおり答申いたします。 はじめに(岩国市の廃棄物を取り巻く情勢について) 私たちは、これまで快適で豊かなくらしを追求してきた結果、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会システムをつくりだし、全国的に最終処分場の不足や、廃棄物処理の安全性確保等廃棄物に係る環境負荷の増大が深刻な社会問題となっています。 こうした中で、国においては、容器包装リサイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)の制定をはじめ、循環型社会の形成を目指し、廃棄物を再生可能な資源として、できる限り活用する社会への転換を図る取組が展開されています。 岩国市においても、平成5年12月の「ごみ非常事態宣言」の発令に引き続き、平成6年4月より「資源の日」を設け「びん類、かん類」の分別収集を開始、また、平成7年1月より「指定ごみ袋制度」を導入、さらに平成11年4月のリサイクルプラザ開設に合わせたごみ分別及び自治会単位での資源回収の実施等、資源化・減容化施策により、焼却・埋立ての減量、減容に一定の成果をあげてきたところです。 しかしながら、現在、1日1人当たりの排出量については、県平均の1,102gを上回る1,219gと多い現況にあり、今後更なる減量化を図る必要があります。 また、分別収集・再資源化・安全処理と廃棄物処理に要する経費は約25億円と一般会計に占める割合も5%という状況にあり、大きな財政負担となっています。 さらに、近年中には山口県ごみ処理広域化計画にもとづく広域ごみ処理も予定されています。 このような状況のもと、廃棄物の大量発生の原因となる消費型の生活スタイルを改め、循環型社会を構築していくため、廃棄物の発生抑制とリサイクルを促進し、廃棄物の減量化のためにさまざまな施策を講じていく必要があります。 本審議会は、諮問された粗大ごみ収集業務の見直し及びごみ収集の有料化について慎重に審議を重ねた結果、次のようにまとめましたので、答申いたします。 1粗大ごみ収集業務の見直しについて (1)自治会単位で無料収集している現行の方式では、自治会による管理が行き届かないことや、今後も排出抑制効果が期待できないこと等多くの問題があり、また、岩国広域圏をはじめ近隣自治体の多くがすでに有料収集を実施していることから、岩国市においても排出者責任の明確化と、適正な受益者負担による排出抑制及び収集業務の効率化を図るため、早期に戸別有料収集制への移行を検討する必要があると考えます。 (2)費用負担については、将来の広域化も考慮しながら近隣市町村の状況を参考とするとともに、有料化への移行については、周知のための期間に十分配慮することが必要です。 (3)収集手数料の徴収方法は、排出者の利便性等を考慮し、「粗大ごみ収集券」等による納付制とすることが適当であると考えます。 (4)業務の見直しに当たっては、近年の住宅の高層化、核家族化、高齢化等を踏まえ、粗大ごみの搬出及び運搬が困難な世帯にも配慮した収集方法も検討するよう求めます。 2ごみ収集の有料化について (1)粗大ごみ以外の家庭の日常生活から生じるごみについては、廃棄物減量に対する意識啓発と受益者負担原則を拡大し、廃棄物や環境対策への施策の拡充を図るため、現在の無料収集制を見直し、排出量に応じた有料収集制への移行を検討することが必要であると考えます。 (2)有料化の実施方法としては、多くの近隣市町村で実施されているように「指定ごみ袋」による方法が望ましいと考えます。 (3)費用負担については、将来の広域化も考慮しながら、現行の指定ごみ袋や近隣市町村の状況を参考とするとともに、有料化への移行については、周知のための期間と移行期間における負担の緩和措置などもあわせて検討することを求めます。 (4)適正な分別排出及び収集により、清潔な環境を保持するため、ごみ収集袋への排出者の記名制実施に向けて検討をするよう求めます。 附帯意見 分別の徹底と減量化・リサイクルについては、排出者である市民の協力を 得ることが不可欠です。今後も市民にわかりやすい有効な啓発を実施するとともに、現在行われている次のごみ減量や環境対策を更に進め、循環型社会の構築に向けた施策を充実するよう求めます。
  1. (1)生ごみ処理槽の購入補助金制度
  2. (2)資源品回収推進事業奨励金制度
  3. (3)分別、収集のみでごみ減量が可能な廃食油、衣類等の資源化
  4. (4)焼却効率向上のための生ごみの水切り啓発
  5. (5)トレイ、ラップ類等過剰包装の自粛運動
  6. (6)マイバッグ運動
  7. (7)再使用、再利用の啓発
  8. (8)ポイ捨て、不法投棄の防止
これからの廃棄物処理施策の構築については、住民・事業者・行政が一体と なった意識改革と、それぞれに求められる役割を明確に認識しあい、確実にその役割を果たすことが必要です。地域社会や学校での環境学習や啓発活動もますます重要となってきます。 さらに、今後は広域ごみ処理も視野に入れながら関係自治体が一体となって 減量、資源化の方策の検討を加えることも重要となります。 岩国市におかれましては、環境施策の重要性の認識を更に深められ、今後の廃棄物処理行政、環境施策を積極的に取り組まれるよう要望いたします。