新年挨拶(市報)-時代の流れ-

<平成16年1月1日号>

明けましておめでとうございます。みなさんとともに新しい年を迎えましたことを大変うれしく思います。

21世紀に入り、時代が大きく動き始めました。大銀行の倒産、将来の年金への不安、高速道路建設をめぐる混乱など、これまで営々と築いてきた大きな仕組みが音を立てて崩れていき、新しい時代には新しい入れ物が必要になってきています。

その際の合言葉は、「官から民へ」「中央から地方へ」でしょうか。従来、地方はほとんど自前の財源と権限を持たず、国の指導と補助金などにより、全国画一的なまちづくりを行ってきましたが、もはや、国にそれだけの力がなく、地方はいやおう無く自立を求められています。福祉や教育、環境などほとんどの行政は住民に密着したものであり、国が手取り足取り指導するよりは、住民の顔が見える地方の責任において行うことが自然であり本来の姿です。短い経験のなかで、このことを実感しています。

岩国地域でも、いくつかの流れが起きつつあります。すでに一昨年12月から玖珂郡北部の町村の可燃ごみを岩国で受け入れています。さらに今年4月からは、周辺8町村の廃プラスチックのリサイクルプラザへの受け入れが始まります。広域の学校や公共施設などを高速の光ファイバー網で結ぶ地域イントラネットも整備される予定です。錦川を中心にして自然や環境問題を考えるネットワークやNPO法人が設立されるなど市民レベルの連携・協力も動き始めています。

こうした流れの中で、7つの市町村による合併問題の協議が続いています。固有の歴史を持つ自治体が一緒になるということは大変なことです。税金や保険料など調整の難しい問題もあります。しかし、一方では合併を一つの契機にして、懸案の道路や民間空港を大きく前進させ、また、子育てのしやすい環境、若者の働く場の創出、美しい自然環境などの特徴を活かした地域づくりを行っていかなければなりません。地方分権の流れをしっかり受けとめるためにも、長期的な視野で合併を実現し足腰の強い自治体をつくる必要があります。

錦帯橋の架け替えも最終段階に入り、まもなく、装いを新たにした未来への架け橋がお目見えします。我々も時代の流れをしっかりとらえ、従来の枠組みを超えて子供達の夢を紡ぐことができる新しい器をつくっていきたい。