9月議会で錦帯橋に関する案件が2本承認された。一つは、架け替え完了を記念して、1月から3月にかけて行われる各種のイベントに必要な予算である。3月20日の渡り初めでは、三代の夫婦や千人の小中学生が新しい橋を渡る。そして、前後3日間に、人気番組の「なんでも鑑定団」がやってくる。大明小路などで大道芸人のパフォーマンスが行われ、コーヒーのコマーシャルで有名になった錦織健のコンサートも予定されている。夜には、光と音で錦帯橋が幻想的にライトアップされる。プレイベントとして、1月には錦帯橋フォーラム、2月には世界の橋の写真展も開催される。すでに観光協会などが中心になって、市民も参加した実行委員会ができあがり、「錦帯橋夢フェスタ’04」と命名され、これから準備が本格化する。
もう一つ、条例改正が行われ、架け替えが終わる来年4月から、錦帯橋の入橋料が300円になる。同時に、団体割引の拡充と子供の無料の範囲が拡大される。この入橋料は、将来の架け替えのために基金として積み立てられる。今回は、基金の不足を市民の有志の募金や寄付で補ってきたが、50年後には、橋脚も含めて全面架け替えが必要になるかもしれず、あるいは技術の伝承のためにも途中で一部架け替えを行うことも考えられる。時を超えて生き続ける名橋を次の世代に確実に引き継いでいくことは、現代に生きる我々の責任であり、十分な備えをしておく必要がある。
9月中旬には、「宇野千代まつり」が行われた。元秘書の藤江さんやJRの協力も得て岩国駅や西岩国駅、川西の生家などに、ゆかりの品々が展示され、「おはん」のイメージに衣替えした市営バスもお目見えした(11月から岩国駅、錦帯橋、新岩国駅間を運行)。夜は「灯のまつり」、約千人の掲げるあんどんの灯で橋が埋めつくされる。幸福のシンボルとしての宇野千代、依然として根強い人気がある。
この秋には、古い町並み全体を芸術で彩る「アートフェスタ」が開催され、来年春には、現代芸術の作家達が集り、創作や展示を行う計画もある。錦帯橋と美しい自然、歴史のある町並み全体が大きな舞台となり、新しい文化が創造され発信される。