風(75)

<平成15年9月1日号>

一人の女性が産む子供の数(合計特殊出生率)が「2」を大きく割り込んで久しく、少子化の波が一向におさまらない。その結果、数年後には人口が減少に転じるという、今まで経験したことのない事態となる。少子化と高齢化が同時に進行することになり、社会の活力が失われかねない。当然、国を挙げて対策を講じることになる。個人の人生観にも関わり難しいことであるが、岩国市としても、できるだけの対応をしていく。子育ての精神的、経済的負担を軽減し、少しでも多くの子供を生んで欲しいし、岩国で子育てをしようという雰囲気を作りたい。乳幼児の医療費の無料化については、今年から2年かけて対象年齢が拡大される。高いと言われる保育料の軽減も課題となる。また、要望の強い遊び場の確保や相談を行う子育て支援の拠点となる「児童センター」を既存施設を活用してつくりたい。

最近の「ふれあい市長室」での幼い子供を伴った女性達の声から。「お世話になっている育児園の経営が苦しく、閉鎖されないよう支援して欲しい」。NPO法人として、様々な経営努力をしているが、一定の基準に達しないいわゆる無認可の施設であり、公的には、依然として十分な支援ができていない。しかし、現実に40人ほどの子供が通っており、育児に関して重要な役割を果たしていることは事実であり、何とか必要な支援を行うことができないか検討すべき時期であると思う。その地域では、子供の数3人、4人が当たり前という不思議な住民意識が生まれているというから驚く。

8月6日は原爆の日。そして8月14日は岩国駅前大空襲。今年も児童公園で、地域の人達のお世話により慰霊祭が行われる。すでに半世紀以上が経過し、この悲惨な経験を決して歴史の中に風化させないよう、次の世代に確実に伝えていかなければならない。イラクや北朝鮮問題など国際情勢が緊張する中、平和の理念を大切にしながら国の安全を守り、国際的な責任をいかに果たしていくのか日本の姿勢を内外に明確にすべきときである。

岩国高校が春夏合わせて8度目の甲子園出場を果たす。その鍛え抜かれた技と精神力に支えられた全員野球は、多くの市民に勇気と感動を与える。

彼らの熱い夏に乾杯!