7月中旬から20日間にわたって、横山の吉川史料館で、高円宮コレクション「根付特別展」が開催された。根付は、印籠や煙草入れを着物の帯に留めるための小さな装飾品であり、400年の歴史を持つ日本独特の伝統芸術である。昨年ご逝去された高円宮憲仁親王殿下は、根付の収集家として有名であり、今回は、吉川家のご当主と殿下の深いご縁と久子妃殿下の格別なご配慮により、その貴重なコレクションの一部を間近に拝見する機会を得たものである。妃殿下により根付の魅力を紹介された高円宮殿下が婚約プレゼントとして送られたことから両殿下と根付との深いお付き合いが始まるとのこと。象牙や琥珀(こはく)、ツゲなどの素材を使った、19世紀の古根付や外国人作家のもの、現代の作品など200点以上の根付と、宮中儀式で着用されたご装束、殿下の撮影された数十点に上る写真について、久子妃殿下自ら、一つ一つその由来や殿下との関わりなどを丁寧に説明していただいた。美しい「コロンブスの卵」、「立てないゾウ」の愛嬌、「サッカーボール」や「ホットケーキ」などの現代的なものなど、いずれも小さく精巧な細工が施されており、作者の隠された意図を探りながら、じっくり鑑賞してみると面白く飽きない。遠方からの見学者も多く、下関から来られたお二人の熱心な女性にお会いしたことも。
市民挙げて平成の架け替えが行われているこの時期に、妃殿下をお迎えし、親しく錦帯橋を視察していただき、歴史と伝統の一端に触れていただいたことは、岩国にとって大変名誉なことであり、この地に文化を大切にする心を育てる絶好の機会となった。このご縁を大切にしたい。
突然の突風(竜巻かも)が灘地区を襲った。短時間に、瓦が吹き飛び、大きな木がなぎ倒され、コンクリートの電柱が真二つに折れるなど、40軒以上が被害を受けた。先の芸予地震の経験も活かして、市、警察等の関係機関や災害ボランティアがすばやく動き、市外からの応援や地域住民の協力も得て、ブルーシートの手配、安否確認、後片付けなどの応急対応に当たった。それでも「心のふれあう活動が十分にできなかった」とボランティアの一人が反省の弁。頭の下がる思いである。