風(65)

<平成15年2月1日号>

昨年末の「ふれあい市長室」は久し振りに多くの方に参加していただいた。新しい市庁舎の建設や庁内の整理整頓、福祉作業所の作品展示や販売所の設置、薬草の栽培、議会の様子、二人の青年からアメリカで人気の高い自転車競技場の建設などの要望や質問があった。その中で強く印象に残ったのが、一人の母親の訴え。息子さんが重い病気で、医療費や生活費がかかる。「以前、県の窓口で相談したところ、実際には制度があるにもかかわらず生活費の援助の方法はないと言われ助成金を受けることができなかったので、遡って支給して欲しい」という内容であった。「過去数年間、助成金があれば、家族の生活は変わったものになっていた。行政の落ち度でその機会を奪われてしまったのは、どうしても納得できない。母親として、息子に対してできるだけのことをしてやりたいと思っている」と、目の前で切々と訴えられた。

詳しい事情はわからないが、行政の説明が適切でなかった可能性もある。一方で、法令や規則により行政が行われており、遡って支給することはかなり困難であることも想像がつく。でも、彼女の思いつめた表情と、悔いの残らないようにできるだけのことをしたいという心の叫びのような訴えを聞いていると、規則や理屈で簡単に割り切ることができない。何とか、暖かい手を差し伸べることができないかと思う。

今回の例のほかにも、出産や育児、医療などの市の助成制度についても、知らなくて給付が受けられなかったという苦情を時々聞く。いくらいい制度があっても、使われなかったら何の意味もない。職員はしっかりと専門的知識を身につけ、常に情報提供に努める必要があることを痛感させられる。

錦帯橋やロープウェイ、ごみ処理、水道など、年末年始もゆっくり休むことができない施設がある。もちろん、バスもその一つであり、サンタの運転する「いちすけ号」も登場。10月から始まった「くるりん」と「さくら」も徐々にお客さんが増え、最近では、1ヶ月に約8200人が利用している。

お正月は、着物で初詣。白崎八幡宮や白蛇神社など五社参りをし、市民の皆さんに幸多きことを祈る。